28.2.2. ジオメトリチェッカープラグイン

ジオメトリチェッカーは、レイヤのジオメトリの妥当性をチェックして修正するための強力なコアプラグインです。これは ベクタ メニューから利用できます(geometryChecker ジオメトリをチェック...)。

28.2.2.1. チェックを設定する

ジオメトリをチェック ダイアログでは、最初のタブ(セットアップ)にさまざまな設定がグループで表示されます:

  • 入力ベクタレイヤ: チェックするレイヤを選択します。checkbox 選択した地物のみ チェックボックスを使うと、選択された地物のジオメトリにチェックを制限することができます。

  • 許容されるジオメトリ型 は入力レイヤのジオメトリ型を制限することができます:

    • checkbox

    • checkbox マルチポイント

    • checkbox ライン

    • checkbox マルチライン

    • checkbox ポリゴン

    • checkbox マルチポリゴン

  • ジオメトリの有効性。ジオメトリ型によって次が選べます:

    • checkbox 自己交差

    • checkbox 重複頂点

    • checkbox 自己接触

    • checkbox 頂点が3つより少ないポリゴン

  • ジオメトリプロパティ。ジオメトリ型によって、利用できるオプションが異なります:

    • checkbox ポリゴンに穴がない

    • checkbox マルチパートの地物は必ず複数のジオメトリ

    • checkbox 線にダングル(懸垂線)があってはならない

  • ジオメトリの条件。ジオメトリを検証するための条件を追加できます:

    • checkbox 最短セグメント長(地図単位) selectNumber

    • checkbox セグメント間の最小角度(度) selectNumber

    • checkbox 最小ポリゴン領域(地図単位) selectNumber

    • 最大の細さ selectNumbercheckbox 最大面積(地図単位) selectNumber を持った checkbox 極細ポリゴン(sliver)がない

  • トポロジチェック。ジオメトリ型によって異なる、たくさんのオプションが利用できます:

    • checkbox 重複ジオメトリ

    • checkbox 地物の内部に他の地物がない

    • checkbox 重なりがこの値より小さい(地図単位) selectNumber

    • checkbox 隙間がこの値より小さい(地図単位) selectNumber

    • checkbox 点は線のノードに重ならなければならない

    • checkbox 点はポリゴンの内側になければならない

    • checkbox 線は他の線と交差してはならない

    • checkbox 線は右のレイヤの地物と交差してはならない selectString

    • checkbox ポリゴンは右のレイヤの範囲内になければならない selectString

  • 許容範囲。マップレイヤの単位でチェックの許容範囲を定義できます。

  • 出力ベクタレイヤ には次の選択肢があります:

    • radioButtonOn 入力レイヤを変更

    • radioButtonOn 新規レイヤを作成

設定に満足したら 実行 ボタンをクリックします。

../../../../_images/check_geometries.png

図 28.6 ジオメトリチェッカープラグイン

ジオメトリチェッカープラグイン は次のエラーを見つけることができます:

  • 自己交差: 自己交差しているポリゴン

  • 重複頂点: ひとつのセグメントに二つの重複した頂点

  • 穴: ポリゴンの穴

  • セグメント長: しきい値よりも短いセグメント長

  • 最小角度: しきい値よりも浅い角度を持った二つのセグメント

  • 最小面積: しきい値よりも狭いポリゴンの面積

  • スライバポリゴン: このエラーは、長い周長を持った非常に小さな(面積が小さな)ポリゴンの場合に発生します

  • 重複した地物

  • 地物の内部にある地物

  • 重なり: ポリゴンの重なり合い

  • 隙間: ポリゴンの間の隙間

次の図は、プラグインが行うさまざまなチェックを示しています。

../../../../_images/geometry_checker_scheme.png

図 28.7 プラグインがサポートするチェックの一部

28.2.2.2. 結果を分析する

結果は2番目のタブ(出力)に表示され、キャンバスにエラーの概要レイヤとして表示されます(その名前はデフォルトの接頭辞 checked_ を持ちます)。テーブルには ジオメトリチェックの結果 が一覧表示され、1行に1つのエラー、列にはレイヤ名、ID、エラータイプ、エラーの座標、値(エラーのタイプによる)、そして最後にエラーの解決方法を示す解決列が表示されます。このテーブルの下部には、エラーをさまざまなファイル形式に エクスポート することができます。また、総エラー数と修正済みエラー数のカウンタもあります。

行を選択してエラーの場所を見ることができます。この動作は radioButtonOn エラー (デフォルト)、 radioButtonOff 地物radioButtonOff 移動しないcheckbox 選択地物を強調 の中から別の動作を選択することで変更できます。

テーブル行をクリックしたときのズーム操作の下では、次をすることができます:

  • fromSelectedFeature 選択した地物を属性テーブルで表示

  • success 選択したエラーをデフォルトの解決方法で修正する

  • success 選択したエラーを修正し、解決方法を尋ねる 解決の方法を選択するウィンドウが表示されます:

    • 最も長い共有エッジの隣接ポリゴンをマージする

    • 最大面積の隣接ポリゴンをマージする

    • 同一の属性値を持つ隣接ポリゴンをマージする。もしなければそのままにする

    • 地物を削除

    • 何もしない

  • options エラーの解決方法の設定 では、エラーの種類に応じてデフォルトの解決方法を変更することができます

Tip

複数のエラーの修正

CTRL+クリック アクションでテーブル内の複数の行を選択し、複数のエラーを修正することができます。

最後に、属性値で地物をマージする際に使用する属性 を選択することができます。