9. 地図製作

gentleLogo

目的:

空間情報の地図の理解

キーワード:

地図製作,地図のレイアウト,スケールバー,方位記号,凡例,地図,単位

9.1. 概要

地図の作成とは、多くの言葉がなくても、平均的な人がそれが何であるかを理解できるように、1枚の紙に地図要素を配置する過程です。地図は通常、聴衆または読者がGISの専門的背景を持たない政治家、市民、または学習者であるプレゼンテーションおよびレポート用に作成されます。このため、地図は空間情報の伝達に効果的でなければなりません。地図の一般的な要素は、タイトル、地図本体、凡例、北矢印、スケールバー、認証、および地図境界です( 図 9.35 参照)。

../../_images/map_elements.png

図 9.35 一般的な地図要素(赤でラベル)は、タイトル、地図本体、凡例、方位、スケールバー、承認および地図境界です。

追加されるかもしれない他の要素は、例えば、 目盛 、または 地図投影の名称 (CRS)です。一緒に、これらの要素は地図読者が地図上に示された情報を解釈するのに役立ちます。地図本体は、地図情報が含まれているため、当然のことながら、地図の最重要部分です。他の要素は、コミュニケーションのプロセスをサポートし、地図読者が自分自身の方角を定めて地図のトピックを理解するように助けます。例えば、タイトルは主題を説明し、凡例は地図記号を地図化されたデータに関連づけます。

9.2. タイトルの詳細

地図のタイトルは、たいてい読者が地図上で見る最初のものですので、非常に重要です。それは新聞のタイトルに比することができます。短くて、読者に地図が何であるかについての最初のアイデアを与える必要があります。

9.3. 地図境界の詳細

地図境界は、地図に表示される領域の縁を正確に定義する線です。経緯線を使用して地図を印刷する場合(これについてはさらに詳しく説明します)、 図 9.36 に示すように、境界に沿った経緯線の座標情報を見つけることがよくあります。

9.4. 地図凡例の詳細

地図は実世界の簡略化された表現であり、 地図記号 は現実の対象を表すために使用されます。記号がなければ、地図を理解することはできません。人が地図を正しく読むことができるようにするために、地図の凡例を使用して、地図で使用されているすべての記号のキーを提供します。それは、地図が示すものの意味を理解することを可能にする辞書のようなものです。地図の凡例は通常、地図の隅にある小さなボックスに表示されます。アイコンが含まれており、各アイコンは地物のタイプを表します。たとえば、 house アイコンは、地図上で家を識別する方法を示します( 図 9.36 参照)。

../../_images/map_legend.png

図 9.36 同じ領域からの2つの地図、両方とも背景に水面を持つが、凡例の異なるテーマ、地図記号、色を持つ。

凡例でさまざまな記号やアイコンを使用して、さまざまなテーマを表示することもできます。 図 9.36 では、水色の湖に等高線と地点の高さを重ねた地図で、その地域の地形に関する情報を見ることができます。右側には、湖を背景にした同じエリアが表示されていますが、この地図は、観光客が休暇中に借りることができる家の場所を示すように設計されています。それは、より明るい色、家のアイコン、そして凡例のより説明的で魅力的な言葉を使用しています。

9.5. 北向き矢印の詳細

方位(時にはバラコンパスと呼ばれる)は主要な方向、 西 を表示する図です。地図上では、北の方向を示すために使用されます。

たとえば、GISではこのことは、この湖から北に位置している家は地図上の湖上に見つけることができることを意味しています。東の道路は、地図上の水面の右側になり、南の川は水面の下になり、湖の西側に鉄道駅を検索する場合、それは地図上の左側に見つかるでしょう。

9.6. スケールの詳細

地図の縮尺は、地図上の1単位の距離の値であり、実世界の距離を表します。値は地図単位(メートル、フィート、または度)で表示されます。縮尺は、いくつかの方法で表すことができます。たとえば、単語、比率、またはグラフィカルな縮尺バーとして表すことができます( 図 9.37 参照)。

縮尺を単語で表現する は一般的に使用される方法であり、ほとんどの地図利用者が簡単に理解できるという利点があります。単語に基づく縮尺の例は、 図 9.37 (a)で確認できます。もう1つのオプションは、 表現分数(RF) 方式です。この方法では、実世界の地図距離と地上距離の両方が、比率として同じ地図単位で指定されます。たとえば、RF値1:25,000は、地図上の任意の距離が地上の実際の距離の25,000 分の 1であることを意味します( 図 9.37 (b)参照)。比率の25,000の値は、**縮尺分母**と呼ばれます。経験豊富なユーザーは、混乱を減らすため、表現分数方式を好むことがよくあります。

表現分数が非常に小さな比、例えば1:1000 000、を表す場合、 小縮尺地図 と呼ばれます。一方、比が非常に大きい場合、例えば1:50 000地図、 大縮尺地図 と呼ばれます。小縮尺地図は 大きな領域 をカバーし、大縮尺地図は 小さな領域 をカバーする、と覚えておくと便利です!

グラフィックまたはバー縮尺としての縮尺表現 は、縮尺を表現するもう1つの基本的な方法です。バースケールは、地図上で計測された距離を示します。 図 9.37 (c)でわかるように、実世界での同等の距離は上に配置されます。

../../_images/map_scale.png

図 9.37 地図の縮尺は、言葉で(a)、比として(b)、またはグラフィックやバースケールとして(c)表現できます

地図は通常、例えば、1:10000、1:25000、1:50 000、1:100000、1:250 000、1:500000の標準縮尺で製造されています。これは地図の読者には何を意味するでしょう?それは地図上での測定距離に 縮尺分母 を掛ければ 現実世界 での距離がわかることを意味します。

例えば、1:25000の縮尺の地図上で100ミリメートルの距離を測定する場合、現実世界の距離はこのように計算します:

100 mm x 25,000 = 2,500,000 mm

これは、地図上の100ミリメートルは、実世界の250万ミリメートル(2500メートル)と等価であることを意味します。

地図縮尺のもう1つの興味深い側面は、地図縮尺が小さいほど、地図内の地物情報がより詳細になることです。 図 9.38 にこの例を見ることができます。両方の地図は同じサイズですが縮尺が異なります。左側の画像は詳細を示しています。たとえば、水域の南西にある家は、別々の正方形として明確に識別できます。右の画像では、黒い長方形の塊しか見えず、各家をはっきりと見ることはできません。

../../_images/map_scale_compare.png

図 9.38 ある地域を二つの異なる縮尺で示す地図。左の地図の縮尺は1:25,000。右の地図の縮尺は1:50,000。

9.7. 整飾の詳細

地図の整飾エリアでは、重要な情報とテキストを追加することが可能です。例えば、使用されるデータの品質に関する情報は、いつだれによって地図の作成されたかなどの詳細についてのアイデアを読者に与えるために有用であり得ます。自分の町の地形図を見る場合、いつだれによって地図が作成されたか知っておくと便利でしょう。地図がすでに50歳であれば、おそらく、もはや存在しないか多分存在しなかった家屋や道路がたくさんあります。地図が公的機関によって作成されたことがわかっている場合は、連絡をとって、それらが更新された情報と、その地図のより多くの現在のバージョンを持っているかどうか尋ねることができます。

9.8. グリッドの詳細

経緯線は、読者が空間的な向きを簡単にするために地図上に重ねられた線のネットワークです。線は参照として使用できます。例として、経緯線の線は、地球の緯線と経度の子午線を表すことができます。プレゼンテーション中またはレポートで地図上の特別な領域を参照したい場合は、次のように言うことができます。「緯度26.04/経度-32.11に近い家は、1月と2月に洪水にさらされることがよくあります」( 図 9.39 参照)。

../../_images/map_graticule.png

図 9.39 地球の緯度と経度の経線を表す格子線(赤線)。地図上の緯度と経度の値を地図上のより良い方向付けに使用できます。

9.9. 詳細な地図投影の名前

地図投影は、紙の平らなシート上に家、道路や湖のような、そのすべての地物を有する3次元地球を表現しようとします。想像できるように、これは非常に困難であり、さらには何百年も後に世界のどの地域のために完璧に地球を表現することが可能である単一の投影はありません。すべての投影は長所と短所があります。

可能な限り正確に地図を作成できるようにするために、人々はさまざまな種類の投影法を研究、修正、および作成してきました。結局、ほぼすべての国が、自国の領土領域の地図の精度を向上させることを目的として、独自の地図投影法を開発しました( 図 9.40 参照)。

../../_images/map_projection.png

図 9.40 世界にはさまざまな投影法があります。 左はMollweide Equal Area投影法、右はPlate Carree Equidistant円柱投影法。

これを念頭に置いて、地図に投影の名前を追加することが理にかなっている理由を理解できます。ある地図を別の地図と比較できる場合、読者はすばやく確認できます。たとえば、いわゆる等面積投影法の地図上の特徴は、正距円筒図法で投影された特徴とは非常に異なって見えます( 図 9.40 参照)。

地図投影は、非常に複雑なトピックであり、ここで完全にカバーすることはできません。それについての詳細をお知りになりたい場合は、私たちの前のトピック:「参照座標系」を見てみたいかもしれません。

9.10. 一般的な問題 / 注意すべき点

読者が知る必要があるすべての情報を表示し説明ながらも、理解しやすくて良いレイアウトの地図を作成することが困難な場合があります。これを実現するには、すべての地図要素の理想的な配置と構図を作成する必要があります。地図でどんな物語を語りたいか、凡例、スケールバーと認定などの要素がどのように整列されなければならないかに集中する必要があります。そうすることで、よいデザインの教育的な地図になり、誰が見ても理解できるでしょう。

9.11. わかりましたか?

ここでは以下のことを学びました:

  • 地図製作 は、 地図要素 を一枚の紙に配置することを意味します。

  • 地図要素 は,タイトル,地図,地図境界,凡例,縮尺、方位記号,謝辞です。

  • 縮尺 は、現実の世界では、実際の距離と、地図上の距離の比率を表しています。

  • 縮尺は 地図単位 (メートル,フィート,度)で示します。

  • 凡例 は地図の全てのシンボルを説明します。

  • 地図は, 複雑な情報をできる限り簡潔に説明するべき です。

  • 地図は普通 北が上 で表示されます。

9.12. やってみよう

ここでは人に教える際のアイデアいくつか述べていきます:

  • GISに地元の地域のいくつかのベクターレイヤーをロードします。生徒たちが道路の種類や建物などのさまざまなタイプの凡例要素の例を識別できるかどうかを確認します。凡例要素のリストを作成し、アイコンがどのように表示されるべきかを定義します。そうすれば、読者は地図内の意味を簡単に把握できます。

  • 生徒たちと一緒に紙の上に地図レイアウトを作成します。地図のタイトル、表示する GIS レイヤー、地図上でどのような色やアイコンが必要かを決めます。 トピック ベクタデータベクタ属性データ で学んだテクニックを使って、それに応じてシンボルを調整してください。テンプレートをお持ちの場合は、 QGIS の印刷レイアウトを開き、地図レイアウトを計画どおりに配置してください。

9.13. 考えてみよう

コンピュータを利用できない場合は、任意の地形図を使用して、生徒たちと地図設計について話し合うことができます。地図が何を伝えたいのか生徒たちが理解しているかどうかを把握します。改善できるものは何ですか?地図がその地域の歴史をどのくらい正確に表現していますか? 100年前の地図は、今日の同じ地図とどう違うのですか?

9.14. より詳しく知りたい場合は

図書:

  • Chang, Kang-Tsung (2006). Introduction to Geographic Information Systems. 3rd Edition. McGraw Hill. ISBN: 0070658986

  • DeMers, Michael N. (2005). Fundamentals of Geographic Information Systems. 3rd Edition. Wiley. ISBN: 9814126195

ウェブサイト縮尺(地図)

QGISユーザーガイドもQGISで提供される地図作成に関するより詳細な情報を持っています。

9.15. 次は?

次のセクションでは ベクター分析 について詳しく見て、GISを格好良い地図を作るだけよりも多くのために使用する方法を見ていきます!