Pythonプログラミング言語でプラグインを作成することが可能です。これらはPython言語の動的な性質により、C++で書かれた古典的なプラグインと比較して、記述、理解、維持、配布が簡単です。
QGISにPythonプラグインが導入されてから、いくつものプラグインが Plugin Repositories wiki page に登場しています。それらのいくつかを検索できますし、PyQGISのプログラミングを学ぶためにソースを利用できます。また、開発の努力が重複していないか調べることができます。QGISチームは 公式のpythonプラグインリポジトリ を保持しています。プラグインを作成する準備はできたけれど何をすべきかわからない? Python プラグインのアイデア wikiページ にはコミュニティからの願いが並べられています!
これらはサンプルプラグインのディレクトリ構造です
PYTHON_PLUGINS_PATH/
MyPlugin/
__init__.py --> *required*
mainPlugin.py --> *required*
metadata.txt --> *required*
resources.qrc --> *likely useful*
resources.py --> *compiled version, likely useful*
form.ui --> *likely useful*
form.py --> *compiled version, likely useful*
ファイルが意味すること:
__init__.py = プラグインの開始点。 classFactory() メソッドを持つ必要があります。その他の初期化コードを持つこともできます。
mainPlugin.py = プラグインの主なワーキングコード。このプラグインの動作に関するすべての情報と主要なコードを含みます。
resources.qrc = Qtデザイナによって作成された.xmlドキュメント。フォームのリソースへの相対パスが含まれています。
resources.py = 上記の.qrcファイルがPythonに変換されたもの。
form.ui = Qtデザイナで作成されたGUI
form.py = 上記のform.uiがPythonに変換されたもの。
metadata.txt = QGIS >= 1.8.0 で必要です。全般情報やバージョン、名前、そしてプラグインのウェブサイトやインフラストラクチャによって使用されるいくつかのメタデータが含まれます。QGIS 2.0 以降では __init__.py からのメタデータは受け付けられず、 metadata.txt が必要です。
ここ では典型的なQGISのPythonプラグインの基本的なファイル(スケルトン)をオンラインで自動的に作成することができます。
また、 プラグインビルダー と呼ばれるQGISプラグインがあります。QGISからプラグインテンプレートを作成しますがインターネット接続を必要としません。2.0に互換性のあるソースを生成しますので推奨される選択肢です。
上述のファイル構造の中のそれぞれのファイルに何を追加するべきかについての情報および例を示します。
このファイルはPythonのインポートシステムに必要とされます。QGISにプラグインが読み込まれる時に呼ばれる classFactory() 関数がこのファイルに含まれている必要があります。それは QgisInterface のインスタンスへの参照を受け取って、 mainplugin.py のプラグインクラスのインスタンスを返す必要があります — 私たちの場合はそれは TestPlugin という名前のクラスです(下記参照)。 __init__.py はこんな感じに見えるべきです:
def classFactory(iface):
from mainPlugin import TestPlugin
return TestPlugin(iface)
## any other initialisation needed
これが魔法が起きるところで、魔法はこのように見えます: (例えば mainPlugin.py)
from PyQt4.QtCore import *
from PyQt4.QtGui import *
from qgis.core import *
# initialize Qt resources from file resources.py
import resources
class TestPlugin:
def __init__(self, iface):
# save reference to the QGIS interface
self.iface = iface
def initGui(self):
# create action that will start plugin configuration
self.action = QAction(QIcon(":/plugins/testplug/icon.png"), "Test plugin", self.iface.mainWindow())
self.action.setObjectName("testAction")
self.action.setWhatsThis("Configuration for test plugin")
self.action.setStatusTip("This is status tip")
QObject.connect(self.action, SIGNAL("triggered()"), self.run)
# add toolbar button and menu item
self.iface.addToolBarIcon(self.action)
self.iface.addPluginToMenu("&Test plugins", self.action)
# connect to signal renderComplete which is emitted when canvas
# rendering is done
QObject.connect(self.iface.mapCanvas(), SIGNAL("renderComplete(QPainter *)"), self.renderTest)
def unload(self):
# remove the plugin menu item and icon
self.iface.removePluginMenu("&Test plugins", self.action)
self.iface.removeToolBarIcon(self.action)
# disconnect form signal of the canvas
QObject.disconnect(self.iface.mapCanvas(), SIGNAL("renderComplete(QPainter *)"), self.renderTest)
def run(self):
# create and show a configuration dialog or something similar
print "TestPlugin: run called!"
def renderTest(self, painter):
# use painter for drawing to map canvas
print "TestPlugin: renderTest called!"
メインのプラグインのソースファイル(例. mainPlugin.py) に含まれる必要があるプラグイン用の関数は:
__init__ –> QGIS のインターフェイスとのアクセスを与えます
initGui() –> プラグインがロードされたときに呼び出されます
unload() –> プラグインがアンロードされたときに呼び出されます
上記の例では addPluginToMenu() が使用されています。これは対応するメニューアクションを メニューに追加します。別のメニューにアクションを追加する他の方法も存在します。それらのメソッドの一覧です:
- addPluginToRasterMenu()
- addPluginToVectorMenu()
- addPluginToDatabaseMenu()
- addPluginToWebMenu()
それらはすべて addPluginToMenu() メソッドと同じ構文です。
プラグインエントリの編成の一貫性を保つために、これらの定義済みのメソッドのいずれかでプラグインメニューを追加することが推奨されます。ただし、次の例に示すようにメニューバーに直接カスタムメニューグループを追加することができます:
def initGui(self):
self.menu = QMenu(self.iface.mainWindow())
self.menu.setObjectName("testMenu")
self.menu.setTitle("MyMenu")
self.action = QAction(QIcon(":/plugins/testplug/icon.png"), "Test plugin", self.iface.mainWindow())
self.action.setObjectName("testAction")
self.action.setWhatsThis("Configuration for test plugin")
self.action.setStatusTip("This is status tip")
QObject.connect(self.action, SIGNAL("triggered()"), self.run)
self.menu.addAction(self.action)
menuBar = self.iface.mainWindow().menuBar()
menuBar.insertMenu(self.iface.firstRightStandardMenu().menuAction(), self.menu)
def unload(self):
self.menu.deleteLater()
カスタマイズを可能にするために QAction と QMenu の objectName をプラグイン固有の名前に設定することを忘れないで下さい。
initGui() ではリソースファイル(この場合 resources.qrc )からアイコンを使用したことがわかります
<RCC>
<qresource prefix="/plugins/testplug" >
<file>icon.png</file>
</qresource>
</RCC>
他のプラグインやQGISのいずれかの部分と衝突しない接頭辞を使用するのが良いです。そうでなければあなたが望んでいないリソースを得るかもしれません。そして、リソースを格納するPythonファイルを生成する必要があります。 pyrcc4 コマンドで行います:
pyrcc4 -o resources.py resources.qrc
ノート
Windows 環境では、 pyrcc4 をコマンドプロンプトまたは Powershell から実行しようとするとたぶん “Windows cannot access the specified device, path, or file [...]” というエラーを受け取るでしょう。簡単な解決法はたぶん OSGeo4W Shell を使うことですが、あなたがもし PATH 環境変数を書き換えたり実行ファイルのパスをはっきりと指定するのが苦でなければ <Your QGIS Install Directory>\bin\pyrcc4.exe で見つける事ができます。
これで以上です... なにも複雑なものはありません :)
すべてうまくいったらプラグインマネージャであなたのプラグインを見つけてロードすることができるはずです。そしてツールバーアイコンや適切なメニューアイテムが選択された時にコンソールにメッセージが表示されるはずです。
本物のプラグインに取り組んでいる時は別の(作業)ディレクトリでプラグインを書いて、UIとリソースファイルを生成してプラグインをQGISにインストールするmakefileを作成するのが賢明です。
プラグインのドキュメントはHTMLヘルプファイルとして記述できます。 qgis.utils モジュールは他のQGISのヘルプと同じ方法でヘルプファイルブラウザを開く showPluginHelp() 関数を提供しています。
showPluginHelp() 関数は呼び出し元のモジュールと同じディレクトリでヘルプファイルを探します。 index-ll_cc.html, index-ll.html, index-en.html, index-en_us.html, index.html の順に探し、はじめに見つけたものを表示します。ここで ll_cc はQGISのロケールです。ドキュメントの複数の翻訳をプラグインに含めることができます。
showPluginHelp() 関数は引数をとることができます。packageName引数はヘルプが表示されるプラグインを識別します。filename引数は検索しているファイル名の”index”を置き換えます。そしてsection引数はブラウザが表示位置を合わせるドキュメント内のHTMLアンカータグの名前です。
いくつかのステップでプラグインの翻訳をするための環境がセットアップでき、あなたのコンピュータの言語設定に依存していたプラグインが他の言語環境でも読むことができるでしょう。
翻訳ファイルを作成及び管理するもっとも簡単な方法は Qt Linguist をインストールすることです。 DebianベースのGNU/Linux 環境では次をタイプすることでインストールできます:
sudo apt-get install qt4-dev-tools
プラグインを作成したときにプラグインのメインのディレクトリに i18n フォルダがあるのを見つけることができます。
全ての翻訳ファイルはこのディレクトリにあります。
まず、 .pro ファイルを作成する必要があり、それは QtLinguist によって管理できる プロジェクト ファイルです。
この .pro ファイルでは、翻訳したいすべてのファイルとフォームを指定する必要があります。このファイルは、ローカリゼーションファイルと変数を設定するために使用されます。可能なプロジェクトファイルは、 example plugin の構造に合っています:
FORMS = ../form.ui
SOURCES = ../your_plugin.py
TRANSLATIONS = your_plugin_it.ts
自作プラグインがより複雑な構造に従っていたり、複数のファイルに分散されたりしているかもしれません。こうした場合、 .pro ファイルを読み込んで翻訳可能な文字列を更新するために使用する pylupdate4 はワイルドカード文字を展開しないので、すべてのファイルを明示的に .pro ファイルに配置する必要があることにご注意ください。プロジェクトファイルは次のようになります。
FORMS = ../ui/about.ui ../ui/feedback.ui \
../ui/main_dialog.ui
SOURCES = ../your_plugin.py ../computation.py \
../utils.py
さらに、 your_plugin.py ファイルは QGIS ツールバーにあるあなたのプラグインの全てのメニューとサブメニューから 呼び出され 、これらも全て翻訳しようとしています。
最後に TRANSLATIONS 変数で翻訳したい言語を特定します。
警告
ts ファイルの名前は your_plugin_ + 言語 + .ts となるように命名するよう気をつけてください、そうでなければ言語の読み込みに失敗するでしょう!2文字の短縮形の言語を使います( it はイタリア語、 de はドイツ語、などなど...)
一度 .pro を作ったら、自作のプラグインの言語(ごと)の .ts ファイル(複数可)を作成する準備ができています。
ターミナルを開いて、 your_plugin/i18n に移動して次のように入力します:
pylupdate4 your_plugin.pro
your_plugin_language.ts ファイル(複数可)がみつかるはずです。
.ts を Qt Linguist で開いて翻訳を開始します。
自作のプラグインの翻訳が終わったら (もしいくつかの文字列が終わっていなかったらソースの言語の文字列が使われるでしょう) .qm ファイル ( .ts ファイルをコンパイルしたもので、 QGIS で使われます)を作る必要があります。
ターミナルを開いて your_plugin/i18n ディレクトリに cd して、次のように入力します:
これで、 i18n ディレクトリに your_plugin.qm ファイル(複数可)が見つかるでしょう。
Alternatively you can use the makefile to extract messages from python code and
Qt dialogs, if you created your plugin with Plugin Builder.
At the beginning of the Makefile there is a LOCALES variable:
Add the abbreviation of the language to this variable, for example for
Hungarian language:
Now you can generate or update the hu.ts file (and the en.ts too)
from the sources by:
After this, you have updated .ts file for all languages set in the LOCALES
variable.
Use Qt4 Linguist to translate the program messages.
Finishing the translation the .qm files can be created by the transcompile:
You have to distribute .ts files with your plugin.
QGISを開いてあなたのプラグインの翻訳を確認するには、言語を変更して ( ) QGIS を再起動します。
これで的確な言語であなたのプラグインを見ることができます。
警告
プラグインで何かを変更した場合(新しいUIに、新しいメニュー、など。) .ts と .qm ファイルの両方の更新バージョンを 再生成 する必要がありますので、上記のコマンド再実行します。