重要
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4. 機能
QGISはコア機能とプラグインにより豊富なGIS機能を提供しています。ロケータバーが機能やデータセットやその他の検索を容易にしています。
主要機能とプラグインが構成する6つの総合的なカテゴリについて、以下に簡単にまとめます。また付属のPythonコンソールについても簡単に案内します。
4.1. データの閲覧
様々なフォーマットと投影法による平面もしくは3Dのベクタデータおよびラスタデータを、内部フォーマットや共通フォーマットへ変換することなく、組み合わせて閲覧することができます。サポートされているフォーマットは以下のものです。
PostGISやSpatiaLite、MS SQL Spatialを使用した空間属性をもつテーブルやビュー、Oracle Spatial、インストールされたOGRライブラリでサポートされているベクタフォーマット、具体的にはGeoPackage、ESRI Shapefile、MapInfo、SDTS、GML、などその他多数。詳しくは ベクタデータの操作 のセクションを参照してください。
インストールされたGDAL (Geospatial Data Abstraction Library) でサポートされているラスタフォーマットと画像フォーマット、具体的にはGeoTIFF、ERDAS IMG、ArcInfo ASCII GRID、JPEG、PNG、などその他多数。詳しくは ラスタデータの操作 のセクションを参照してください。
メッシュデータ(TINとレギュラーグリッドがサポートされています)。詳しくは メッシュデータの操作 を参照してください。
ベクタタイル
GRASSデータベース(location/mapset)から提供されるGRASSラスタデータとベクタデータ。 GRASS GIS の統合 を参照して下さい.
OGC Webサービスとして提供されているオンライン空間データ、つまりWMS、WMTS、WCS、WFS、WFS-T。 OGC / ISOプロトコルの操作 を参照して下さい。
QGIS認証基盤はWebサービスその他のリソースにおけるユーザーとパスワード、証明書とキーの管理の助けとなります。
スプレッドシート(ODS / XLSX)
時系列データ
4.2. データの検索と地図の作成
親しみやすいGUIを通して、地図の作成と、空間データのインタラクティブな検索ができます。以下のような多くの便利なツールがGUIで利用可能です。
QGISブラウザ
オンザフライ再投影
2Dと3D地図レンダリング
DBマネージャ
印刷レイアウト
レポート
全体図パネル
空間ブックマーク
注記ツール
地物情報表示/選択
属性の編集/表示/検索
データ定義の地物ラベリング
データ定義のベクタおよびラスタシンボロジツール
グリッドレイヤを使った地図帳の構成
地図に表示する北向き矢印、スケールバー、著作権表示
プロジェクトの保存と読み込みのサポート
4.3. データの作成、編集、管理とエクスポート
ベクタレイヤやラスタレイヤを作成、編集、管理し、さまざまな形式でエクスポートできます。QGISは以下の機能を提供しています。
ベクタデジタイジングツール
複数のファイルフォーマットやGRASSベクタレイヤを作成し編集する機能
ベクタや画像をジオコーディングするためのジオリファレンサツール
GPX形式のインポートやエクスポート、その他のGPS形式をGPXに変換したりGPSユニット(Linuxでは usb: はGPSデバイスのリストに追加される)から直接ダウンロード/アップロードするためのGPSツール
OpenStreetMapデータの可視化と編集のサポート
DBマネージャプラグインによりファイルから空間データベースを作る機能
空間データベーステーブルのより進んだ扱い
ベクタ属性テーブルを管理するツール
スクリーンショットをジオリファレンスされた画像として保存するオプション
スタイルを出力する拡張された性能をもつDXF出力ツールや、CADのような機能が備わったプラグイン
4.4. データの解析
空間データベースやその他の OGR がサポートするフォーマットに対して空間データ解析を行うことができます。QGIS は現在、ベクタ解析、ラスタ解析、サンプリング、ジオプロセシング、ジオメトリ、データベース管理の各ツールを提供しています。また、400以上のモジュールからなる完全なGRASSの機能を含む統合GRASSツールも使用することができます( GRASS GIS の統合 のセクションを参照)。また、プロセシングプラグインを使用して作業することもできます。これは強力な地理空間解析フレームワークを提供し、ネイティブのアルゴリズムやGDAL、SAGA、GRASS、OTB、R やその他のサードパーティのアルゴリズムを QGIS から呼び出すことができます( はじめに のセクションを参照)。すべての解析関数はバックグラウンドで実行されるため、処理の完了を待たずに作業を続行することができます。
グラフィカルモデラーによって、直感的なグラフィカルな環境のもとで、複数の機能を組み合わせたり繋げたりして完全なワークフローを作り上げることが可能です。
4.5. インターネットでの地図の公開
QGISはWMS、WMTS、WMS-C、WFS、OAPIF、WFS-Tクライアントとして使用でき( OGC / ISOプロトコルの操作 を参照)、QGIS Server( QGIS Server ガイド / マニュアル を参照)を使用して、WMS、WCS、WFS、OAPIFプロトコルによるデータをWebサーバーを使ってインターネットで公開することができます。
4.6. プラグインによるQGIS機能の拡張
QGISは、拡張可能なプラグインアーキテクチャとプラグイン作成用のライブラリによって、あなたの特別なニーズにも応えることができます。C++やPythonを使って、新たなアプリケーションを作ることさえも可能です!
4.6.1. コアプラグイン
コアプラグインに含まれているものは以下の通りです。
DBマネージャ(レイヤの交換・編集・表示とテーブルとデータベースの相互変換、SQLクエリの実行)
ジオメトリチェッカー(ジオメトリのエラーをチェックします)
GDALのジオリファレンサ (GDALを利用して、ラスタに投影情報を付加します)
GPS ツール (GPS データのロードとインポート)
GRASS(GRASS GISの統合)
メタサーチカタログクライアント(Web用のOGCカタログサービス (CSW)規格をサポートするメタデータカタログサービスの操作)
オフライン編集(データベースのオフライン編集と同期)
プロセシング(QGIS用の空間データプロセシングフレームワーク)
トポロジチェッカー(ベクタレイヤ内のトポロジーエラーを検出する)
4.6.2. 外部Pythonプラグイン
QGISが公開する、コミュニティによって提供される外部Pythonプラグインの数は増え続けています。これらのプラグインは公式のプラグインリポジトリにあり、Python プラグインインストーラを使用して簡単にインストールできます。 プラグインダイアログ のセクションを参照してください。
4.7. Python コンソール
スクリプト実行には統合されたPythonコンソールを利用することが可能です。コンソールは QgisInterface
クラスのインスタンスである qgis.utils.iface
という変数が利用できます。このインターフェイスでは地図キャンバス、メニュー、ツールバー及びQGISアプリケーションのその他の部分へのアクセスを提供します。スクリプトを作成して、その後QGISウィンドウにドラッグアンドドロップすると自動的に実行できます。
PythonコンソールおよびQGISのプラグインやアプリケーションのプログラミングに関する詳細については PyQGIS 開発者用 Cookbook を参照して下さい。
4.8. 既知の問題
4.8.1. ファイル数の制限
もし大きな QGIS プロジェクトを開いていて、多くのレイヤが正常だけどいくつかのレイヤがおかしい場合、おそらくこの問題に遭遇しています。Linux(そして他の OSでも同様)では、あるプロセスが開けるファイルの数に制限があります。リソースの制限はプロセスごとであり、これは小プロセスにも継承されます。シェル組み込みの ulimit
コマンドを使うと、現在のシェルプロセスについてその制限を変更できます。新しい制限は、すべての子プロセスに継承されます。
以下のように入力すると、すべての現在の ulimit 情報を見ることができます :
$ ulimit -aS
コンソール上で以下のコマンドを使用すると、現在許容されているプロセスあたりの開かれたファイルの数を見ることができます:
$ ulimit -Sn
既存のセッション の制限を変更したい場合は、次のような操作で可能です :
$ ulimit -Sn #number_of_allowed_open_files
$ ulimit -Sn
$ qgis
代わりに、新しい prlimit
ユーティリティを使用することもできます。詳細については、 https://manpages.ubuntu.com/manpages/latest/man1/prlimit.1.html を参照してください。
問題を永続的に解決するためには
ほとんどのLinux システムでは、リソースの制限はログイン時に pam_limits
モジュールによって設定されます。この制限は、 /etc/security/limits.conf
または /etc/security/limits.d/*.conf
ファイル内に含まれている設定に従います。root権限があれば(sudo も可)これらのファイルを編集することができるはずですが、 変更が有効になるには、もう一度ログインする必要があります。
更なる情報:
https://www.cyberciti.biz/faq/linux-increase-the-maximum-number-of-open-files/ https://linuxaria.com/article/open-files-in-linux